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2012年11月28日

宝石を凌ぐ宝

 夜、冷たい山からの冷気に震えて目を覚ますと、タープの外は煌々と明るい。外へでれば眩しい月明かり、輝く星々、ぼんやりと月の光で浮かび上がる周囲の山々…。すべてがやさしく、ささやきかけてくるかのようでした。そして旅の最後の日、11月25日の朝がやってきました。


優しい朝日が青久海岸を照らす。旅の終わりの朝。


いつになく静かなこのあたり。
沿岸をなめるように探索。


海の底が丸見えで空を飛んでいるような気分。
それでも水深5mはありそうです。


ゆるやかな北風にむかってゆく。


太陽の角度のせいか、はたまた何かの魔法にでもかかったのか、
やがて水が青く明るく輝き始め…。


気がつけば私たちは信じがたい輝きの中にいました。
この青さ。どんな宝石よりも美しい輝き。
それは大自然の偶然がつくりだす奇跡の一瞬。
母なる海は命の神秘の輝きにあふれていました。



市崎を過ぎ、「ポルコの隠れ家」こと青の洞窟へ。
上陸を試みましたが波強く断念。すばやく回避。


険しい秘境の洞窟です。


旅のラストをかざるランチはピーマンとキャベツと
ベーコンのペペロンチーノ。
石が豊富な海岸では石でキッチンをつくります。


雄大な太平洋を眺めて悠々と風にふかれる。
旅の最後の休息。


 長かったようであっというまに駆けぬけていった3泊4日。終わってみれば魂に深く刻まれている大切な時間がよみがえる。イルカとの遭遇、奇跡の虹、雄大な滝、おばあさん事件…。そして筆舌に尽くしがたい海の碧い輝き…。


 充実した気持ちで車を走らせていたこの日の夕方、最高のサンセットに照らされました。大自然は最後まで祝福してくれていたようです。海を旅すると、いつも信じがたい光の美しさに出会います。それは神々しい朝日だったり夕焼けだったり、例えようのない海の青さだったり…。そんな光をみていると、これ以上の宝があるだろうかと心の底から思います。
 
シーカヤックでゆく海の旅。それは、宝石に勝る宝に染る…、
そんな時間なのだと教えられた気がしました。



  

2012年11月27日

幻の村へ再び

キャンプ3日目。11月24日のこと。前線が去ったようで、気が付けば静かな朝。寒いけど寝袋からもぞもぞ這い出す。この日の薪はもちろんびしょ濡れ。先日以上の根性で火をおこし、朝ごはんにありつく。予報ではやや強い北風。住用湾を一気に下って市崎を越える計画です。


雲間から太陽。神々しい朝を迎える。
この時期ならではの太陽シャワー。


海岸にある沢。がぶりとひとのみ。これが最高においしい!
いまのところ腹痛などまったくなし。


さあ、荷物をカヤックにつめて今日も旅に出発!
11月末ですがこんな格好でいられました。


住用湾にでればやはりなかなかの風。
背中に風を受ける角度まできたところで一気に市崎へ飛ばす。
追波、追い風でカヤックは飛ぶように流れて行きました。


難所、市崎の裏側にて。超えてしまえば静かな海。
平和な湾でトマトパスタランチ。


午後、徐々に太陽が現れる。暖かな日差しを受けて一路南へ。
市崎から青久までの海岸線は迫力のある断崖絶壁。


2時前には青久沿岸に到着したので、上陸前に篠穂の滝へ。
肌寒く、さすがに浴びる気にはれませんでしたが、
やはり間近に見る迫力は素晴らしい。


そして再び来ました。青久海岸。

が、ここでハプニング発生


 牛とおばあさんしかいないはずが、数人の人が海岸を歩いていたのです。遠目には黒いスーツを着ている人もはっきりわかりました。黒い服…。私は、おばあさんがもしかして亡くなってしまい、お悔やみなのではないかと不安にかられました。この前あんなに元気だったおばあさん。今度くるときはジュースのお礼におみやげをと思い、りんごを持ってきていたのです。そんな、まさか…。でもありえないことじゃない…。
 私は上陸を急ぎました。上がった時には海岸にいた人達はみな中へ姿を消しており、静まった海岸に私達だけ。気持ちを落ち着け、たとえ亡くなっていたとしても、ご親族に訳を話して仏前にりんごを置いてこようと思い、恐る恐る青い石垣のなかへ入って行きました。


 車が数台ありました。やはり何かある。そして家先へ歩き、挨拶をして入っていきますと、数人の大工さんが庭に新しく建物を建てていました。「おばあさんは、おられますか?」と尋ねると、「ああ、中にいるよ!」と大工さんの返事。戸惑いと安堵に包まれながら中を除くと、なんと元気なおばあさんがそこにおられました。実は先日の巨大台風で庭の離れが倒壊し、それを建て直していたのです。この日は棟上げのお祝いで親戚などが手伝いに来ていたわけだったのです。  まったくも〜なんと早とちりだったことでしょうか! icon133
 私は喜んで挨拶し、この前のお礼ですと言ってりんごを無事に渡すことが出来ました。よかったよかった。でもまたジュースをもらっちゃいましたのでまた来ませんとな。何はともあれお元気そうで安心しました。


安心したらお腹もすいてがっつり夕飯をつくってしまいました。粗挽きコショーウィンナー入野菜スープ。熱々です。お客さんもダウンを着るほど夜は冷えます。保冷剤が効かなくなったクーラーパックも放射冷却と山からの冷気で冷蔵庫並みに冷えていました。


やがて日も落ち、青久に平和な夜が訪れました。






  

2012年11月26日

虹の橋のふもとへ

 キャンプ2日目の朝。雨でぬれた薪に根性で火をつけて朝食をつくり、北風が強まる前に撤収。この日から太平洋沿岸へ出る計画です。大島海峡はまだ湖のように静か。ふと何かの気配を感じる。すると深いグリーンの水面からイルカの背びれが浮かび上がる。4頭のイルカです。距離は約100m。同じ場所で潜ったり出たりを繰り返している様子。しばらく いましたが深く潜ったのか、みえなくなりました。朝からなにやらいい兆候かと嬉しくなります。


こんな海もまた幻想的でよろしい。


大島海峡横断中。このカヤックの右、
約100mあたりでイルカが現れる。
小さすぎて撮影不可でした。でもいいのです。
「写真には映らない〜、美しさがあるから〜♫」
この場にいた人だけの宝物です。


雨にぬれて上陸。これより太平洋沿岸を目指します。


やってきました外洋へ。
市から和瀬方面への北上コース。
雨と風が正面から迫ります。


この沿岸線にある「城の滝」(命名、わたくし)。
寒いので上陸せずに先を目指します。


分厚い雲に覆われて辺りは暗く、次第に強まる雨と向かい風。
対岸に近づくまでの厳しい横断が続きます。
突如、背後から光が。一瞬の出来事でした。
雲が割れ、我々を照らす一筋の光。そして…。



空がここだけ急に晴れ、進行方向に巨大な虹の架け橋が!
まるで我々を祝福するかのような大自然の演出。
疲れていた体も気持ちも爽快な虹と青空で一気に回復。
そして対岸に近づくと、空は再び雲に覆われ、虹は姿を消しました。


虹のアーチをくぐってたどり着いたそこは絵画の世界。


お腹ペコペコのため、カレーも一気に食べました。めでたしめでたし。

夜、前線の通過で嵐到来。それでもタープの下で寝たため、揺れるタープの往復ビンタ攻め。轟音と吹き付ける雨に何度も起こされました。翌日はダウンウィンドで爽快に南下することを考えながら、それでも少しは眠れたようです。ワイルドナイトでした。

次回、吹き付ける北風に押されて南下。「幻の村へ再び」へ続く。


  

2012年11月25日

焚き火と鍋と焼酎と

 11月22日から再び3泊4日のシーカヤックキャンプツアーが始まった。天気予報を見る限り、前半は荒れ模様。そして最終日に穏やかな高気圧がやってくる。太平洋沿岸を行く予定が南風強く、大島海峡の静かな海へ。まずは白砂のサンゴビーチでゆるりとキャンプ。碧い海、白い砂浜、そして青空はやはり気持ちいいものです。この日の夜遅くから雨の予想。その前にとばかりに焚き火と鍋、焼酎のお湯割りを満喫。晩秋のキャンプはこれにつきます。


まだ荒れる前のキャンプ初日。
こんな海はほんとに嬉しい。


徐々に傾く太陽。夏よりも快適なキャンプ。


薩川湾を彩る美しい夕焼け。癒されます。


島ニンニク、モヤシ、キャベツと鶏肉の煮込み完成。
ほくほく秋の鍋パーティーin加計呂麻。


夕日に照らされる煮込みとビールと焼酎。


あつあつ鶏鍋と焼酎のお湯割りで出来上がり、
加計呂麻島での夜はふけてゆくのでした。


翌日の天気、海、行程を考えながら焚き火をみつめる。
いろいろなプランがひらめくなか、タープの下で横になる。
雨が激しく打ち付ける音を聞いた時には、もう半分夢のなか。

次回は住用湾横断へ。「虹の橋のふもとへ」に続く。





  

2012年11月17日

ようこそ薪のぬくもり

 我が家の風呂は実は薪で沸かせます。しかしバーナーが取り付けてあって、いままで薪が使えませんでした。だが意を決して自力で工事し、薪で沸かせるよう設定チェンジ。これから奄美も寒くなります。薪でお風呂を沸かせるなんて素敵なことじゃないですか。そして山から枯れ木を拾い、さっそく実行。


どっちが子どもかというくらい親子で夢中。

いつもカヤックツアーに人を連れて行くと、焚き火で食事をつくります。だから火を炊くのは慣れたもの。しかしまさか日常生活にもそんな火の恩恵が、ぬくもりが参入してくるとは思っても見ませんでした。こどもたちも不思議なハプニングの様に興味津々です。


まるでピザでも焼く釜のようなスタイル。
こういうことは子どもがやりたくて仕方ないですね。


家の中にキャンプツアーがやってきたようです。
薪の灯りにうっとりし、
ついでに焼酎を割るお湯も沸かしちゃいます。
エコでしょ? こんな焼酎はもちろん格別でした。

  

Posted by gon at 18:59Comments(0)日々の出来事

2012年11月14日

小高い笠利の丘

 キャンプの3泊4日を終え、なんとなく普段の暮らしに感覚がもどってきました。そして家の五右衛門風呂を薪で沸かせるようにひと作業。なんか生活にも薪集めと焚き火が参入。燃料がそこらへんの海や山に落ちてるって素晴らしい。ウキウキしながら山から枯れ木を拾って帰る途中、美しい夕焼けに感動。笠利町は節田の集落をオレンジ色に染めていきます。

  

Posted by gon at 17:28Comments(0)日々の出来事

2012年11月11日

3泊4日キャンプの旅

「加計呂麻島をカヤックで11月に周れますか?」

 こんな一本の電話から始まった3泊4日、シーカヤックの旅。北風を警戒し、奄美北部から南部へ向かう太平洋の旅となりました。節田から大島海峡へ共に向かう2名のゲストと総勢3名のパーティ。北風は時に横から吹きつけて我々を苦しめ、またあるときは背中を押す強い味方。移動性の高気圧に恵まれて晴れが続き、後半ほど穏やかな波風。太平洋沿岸の一番雄大な海岸線を漕ぎきり、最後は大島海峡の穏やかな海へ。どこまでも続くサンゴ礁の上を凱旋パレード。荒海あり、静寂ありの海を1日平均25kmあたりを漕ぎ、大島海峡をいれると約90kmを移動したキャンプ。振り返れば「漕ぐ」こと、「楽しむ」こと、どちらもバランスよくまとまった旅となりました。


スタートの節田海岸。太陽が嬉しい。


雲と光のマジック。美しいライトシャワー。


お昼は上陸して休憩。
初めて上陸する場所も度々あり、
新たなる発見の旅でもありました。


原始的な海岸が残る太平洋沿岸部。
開放感抜群のキャンプの日々。


暖かく、癒される焚き火の明かり。
真っ暗で肌寒い朝、焚き火の火をつけるとほっとします。
夜の闇では美しく暖かなぬくもりを与えてくれました。


連日朝夕の太陽は神々しく、
この時期のキャンプの魅力をあらためて
知ることとなりました。


外洋の旅は遠方からのうねりを越える旅。
風、波、潮などにいつも以上に思いを巡らせます。



海からしか行かれない場所に多く出会うシーカヤック。
大きな滝や雄大な景観は手漕ぎで舟で行くからこその感動。

さあ、11月後半も太平洋キャンプが待っています。
こんどはどんな天気、景色、ドラマが待っているでしょうか。








  

2012年11月05日

Peaceful seakayaking

 港にて朝一番にだいばんなロウニンアジとご対面。カヤックをおろしに来たら丁度漁師が海から上げているところでした。すかさず自分が撮ったかのように記念撮影。
 そんなサプライズな朝に始まったシーカヤック1dayコース。心配していた風も弱く、気が付けば暑いくらいの日差し。ゲストは寒がって潮溜まりを眺めていただけでしたが私は飛び込んでしまいました。水着一枚です。11月3、奄美大島はまだ泳げます。

漁師さんいわく、「20kgはあるな」。でももっとありそうです。


これはまだ小さい方だそうです。でもでかい!


大小の魚がひしめく潮溜まり。ついつい眺めてしまいます。
後でこの潮だまりに潜ってみると、数十匹の魚が下に隠れていました。


 そして食器を砂で洗います。焚き火で真っ黒になった鍋もピカピカになります。これが初めてのゲストさん。おままごとや砂遊びに近い感覚のせいか、
めちゃくちゃ楽しんで洗ってれました。


おかげさまでピカピカです。


帰り道。おしゃべりにも花が咲く静かな海。
穏やかな水面を滑りゆく。


11月、12月になると日が早く傾き、
ツアーの帰りはいつもこんな美しい光に彩られる。


穏やか、暖か、楽しい余韻。
その全てを満喫してリラックス。
とても楽しい1日となりました。

さあ、1日遅れて6日スタートとなった3泊4日キャンプツアー。
節田〜大島海峡の旅へ、明日から行ってきます!
  

2012年11月02日

つまみ自給プロジェクト

3年くらい前だったか。畑にピーナッツを植えた。しかし土壌が合わなかったのか、芳しい出来ではなかった。やがていそがしくなり、畑はジャングルになった。気がつくと土の中に取り残したピーナッツが自生し、毎年生えて来るようになった。今年、野菜を植えようと久しぶりに草を刈り、耕したら、一人のつまみには充分な量が土の中から現れた。ありがたく生茹でに。なんか畑から採れたというのがただ嬉しい。もちろん無農薬無化学肥料。土中の微生物、ミミズたちの作品ですね。


  
Posted by gon at 18:32Comments(1)農業