しーまブログ マリンスポーツ奄美市笠利町 ブログがホームページに!しーま新機能のお知らせ! さばくる~イベント情報受付中!~

2016年11月16日

デジタル化で得たものと、失ったもの。

時たま島の若者たちと、行事に関係なく飲んだりすることがある。海だったりメンバーの家だったりで。何か特別なことをするわけじゃない。BBQをしたり、飲んだり、自慢のキャンプギアを持ってきて使ってみたり。そんな場に、先日メンバーの一人が珍しいものを持ってきた。レコードプレーヤーだ。懐かしいジャズが流れると、酔った気分もあって場の雰囲気が実にいい感じになった。青春時代の香りとでも言うのだろうか。いつからかCD、DVDのデジタルが主流となり、今ではすっかり珍しくなってしまったアナログ音源。LP版の大きなやつやシングルサイズの小さなやつを、傷つけないようにそおーっと取り出してプレーヤーの針を乗せ、「ジジッ、プチプチッ...」といった雑音の後にお目当ての歌が始まる。あの感じが実に懐かしい。

デジタル化で得たものと、失ったもの。
ガヤガヤと楽しい宴


自分が中学の頃、趣味のハードロックなどはまだレコードで入手していた。すごく高価なレコードプレーヤーのある友人の家で、仲間で聞いていたりしたものだ。聴きたい曲をもう一度なんていうときはその曲の始まりと思われる大体の場所に針をそーっと移動する。そしてそれが微妙にずれていたりする。手に入れるのもレコード屋にまで足を運ぶ。

デジタル化で得たものと、失ったもの。
懐かしのレコード音源。青春の記憶が蘇る。



デジタル音源になって驚いたのはその音の綺麗さだ。当時は感動的だった。CDプレーヤーは聴きたい曲をすぐに聞けて、便利だった。傷さえつけなければほとんど劣化することはない。だがCDになってもまだ店に足を運ぶことは変わらなかった。やはり世界の人々の生活を決定的に変えたのは、「ネット配信」だろう。どこにもいかず、家で、どこで聞いても同じ音を変える。どんな端末でも同じ音が聴ける。便利だ。楽だ。

だが、それは音源の尊さの感覚を失っていたのではないかと、先日のBBQで思った。久し振りに聞いたレコードの音。音質どうこうとか、音量どうこうとかをずべて吹っ飛ばして、その「存在感」、リアリティは素晴らしかった。少年時代、青春時代、音楽と過ごしてきた思い出が蘇ってきた。そこにいないとわからない空気が振動していた。大きな部屋全体を温める大型暖房ではなく、そばにいて暖をとる焚き火にような温もりに通じる。

デジタル化で得たものと、失ったもの。


デジタルはデジタルの良さがあり、怪しからんというわけじゃない。ただ、生音源というのは明らかにデジタルではわからない何かがあることを改めて感じたのだ。今、ギンギンのエレキギターよりも、静かにアコーススティックギターを爪弾くほうが温かみを感じるのも、キャンプで焚き火をそっと楽しむのも、「そこにいないとわからない存在感」が、デジタル化された音や響きよりも、自分を満たすと感じているからなのだと思う。













同じカテゴリー(日々の出来事)の記事画像
久しぶりの大和村は美しかった
選挙で投票しましたよ。
早朝の海 神々しい静寂
満を持して奄美シーカヤックマラソン
夏でもないのに暑すぎた。
新しい芽吹きの始まり
同じカテゴリー(日々の出来事)の記事
 ブログ引っ越しのお知らせ (2019-10-08 12:12)
 久しぶりの大和村は美しかった (2019-08-19 13:10)
 選挙で投票しましたよ。 (2019-07-21 11:19)
 早朝の海 神々しい静寂 (2019-07-20 16:52)
 満を持して奄美シーカヤックマラソン (2019-07-08 17:51)
 夏でもないのに暑すぎた。 (2019-06-07 17:54)
この記事へのコメント
私も持ち運び式のレコードプレイヤー持ってるのだけど、壊れてる(T_T) でも捨てきれない
レコードもいつかまたプレーヤーを買うつもりでいて、捨てきれない

六月燈の時のワルツかなんかのカセットテープ、レコードを録音したやつ良かったよね(^^) 
プチプチチチチ・・・ って最初の摩擦音がなんともいえません
音楽が始まる前に身が引き締まる感じで

レコードプレーヤー修理屋さん、どっかにいないかなぁ~?
Posted by あまゆみあまゆみ at 2016年11月17日 05:59
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
削除
デジタル化で得たものと、失ったもの。
    コメント(1)