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2016年05月07日

加計呂麻島のその向こうへ


私は奄美大島を初めて知ったのは22年前。まだぴよぴよの学生でした。その時から憧れていた加計呂麻島のその向こうへ。いつも加計呂麻島一周キャンプのリクエストを受けるのですが、移住して9年間、すべて悪天候で大島海峡からでられなかったのです。何度海峡内のキャンプでしのいだことでしょうか。そして2016年ゴールデンウィーク。何が起きたのか、

「加計呂麻島のその向こう」 が、ついに微笑んでくれたのです。

当初は空港付近の節田から南下し、太平洋沿岸を4泊ほどして大島海峡へ入る予定でした。しかし風向きが途中から逆転する予報に頭を悩ませます。初日は北風強く、翌々日から南風に逆転すれば、東シナ海にいても太平洋にいても荒れてしまう。どうするか…。そしてぎりぎりになって考案したのが、今回のゲストもまだ漕いだことのない加計呂麻島の外洋側を南下して北上するコースでした。かなり大胆な行程でしたが、ダブルカヤックで行くということもあって決行を決意。その時を迎えます。

4月29日 北の風やや強く うねりの体感は2m〜4m 小潮

加計呂麻島のその向こうへ
三連立神を望む場所から出発。


こんななか、奄美大島の最西端の西古見をスタートしました。湾内にはいつもの三連立神。進むに連れ、山から吹き降ろす強い北風が背後を押してきます。やがて島影から完全に外洋に踊りだすと、驚くような大きなうねりに変わりました。かつて徳之島から奄美大島へ単身漕いで渡った時が思い出されます。おそらくゲストはおっかなびっくりだったことでしょう。しかしダブルカヤックへの信頼と、私の経験から落ち着いて誘導していきます。江仁屋離にせまると海底が浅いため、いっきに波が高く荒々しくなります。潮流も加わっているのです。できるだけ深い場所をと思い、大きく西側へ回りこんでいきました。そして無人島の須子茂離(すこもばなれ)と加計呂麻島のまっただ中を南下していきます。岸に近づけばさらに危ないので、できるだけ海峡の中央をいきます。ふと、巨大な何かが近くの水面に現れました。クジラかと思ってみているとどうも動きがおかしい。見えている部分だけで2mちかい。私はとっさにオサガメだとおもいました。ヒレがみえたので亀だとわかったのです。突如、顔を出し目があいました。それは普通のアオウミガメだったようです。それにしても巨大なウミガメでした。あの大きなうねりの中を逆流して泳いでいくほどたくましい。

やがて飛ぶように進んでいき、加計呂麻島の伊子茂湾へ入ります。西阿室の南、風崎(かざき)を回りこんだら嘘のように波がなくなり、静かでした。ようやくほっとひといきついて上陸できました。実に午前9時に出発し、3時間ほどでの上陸でした。かるくオープンサンドでお昼を済ませます。もうこの日はここでキャンプです。のんびりと夜の準備を始めました。

加計呂麻島のその向こうへ
伊子茂湾の中でようやく一息。


加計呂麻島のその向こうへ
キャンプサイト前の海。左は加計呂麻島。右は請島。穏やかです。
小さなサンゴが沢山芽吹いていました。これからが楽しみです。


加計呂麻島のその向こうへ
ゆっくりとした心地よい天候のなか、
冷えた赤ワインでまずは乾杯!

加計呂麻島のその向こうへ
夕飯の仕込み開始。

加計呂麻島のその向こうへ
初日の夜はキャンプの王道、カレー。
これがシンプルですがうまいのです!

加計呂麻島のその向こうへ

夜はいい気分で飲み続けるとお思いでしょうが、一日中漕いでつかれると午後8時には寝てしまうのです。そして朝5時頃に起きてさわやかな朝を迎える。なかなかこんな健康的なリズムは都会の休日では味わえません。キャンプで爽やかな朝日、みにきませんか? 

やがて請島のあかりを見つめながら、
キャンプサイトが闇に包まれて眠り、東から朝日が昇ります。

「離島へ、アイランドホッピング」 に続く






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