2014年04月26日
晴天微風 太平洋を南へ
<旅の世界への憧れ>
それは2013年12月。シーカヤックの先輩でもあり友人でもある雑誌「kayak」の編集長よりのメールが届いたことで始まった。「奄美大島一周ってできる?」。編集長の野川さんはレインドックというシーカヤックのレッスン・ツアーを千葉で主催している。かつて一人シーカヤックで日本一周をしてきた人物。奄美一周くらいそれからしたらたやすい距離だったのだろう。
東京は西葛西(葛西臨海公園の側)にエコマリンというシーカヤックのプロショップがかつてあった。大学時代に私はそこでカヤックを学び、そのショップに旅を終えたばかりの野川さんがスタッフとして働いていたのだ。長期間の海旅をする猛者が集まるショップだった。都会の閉塞感、権威的な祖父や父に人生を決められたくなかった反発、そしてどこかまだみぬ世界への憧れが高ぶっていた当時の自分。ショップのスタッフたちの国内外の旅の話に夢中になったものだ。その影響を受けて私も南西諸島を横断する旅をすることになった。そしてなんと野川さんは学生時代の私を奄美大島に連れてきてくれた人なのである。当時は名前も場所も知らない奄美大島。奄美シーカヤックマラソンに出ようというお誘いだった。初めて訪れた奄美大島で、都会で生まれ育った私の人生は大きく変わることになった。そして今度は成長した自分が奄美にて彼を迎え、旅にお連れする。なにか大きな一つの輪が「完成」するかのような出来事だった。
12月3日。晴天微風の中、最高のスタートを迎えた我々は、空港近くの節田海岸を後に一路南へ。心地よい追い風に乗って美しい海を駆けていった。
前夜からキャンプしていた野川さんと、同行する「海辺のさんぽ社」の柳澤さん(通称タイガさん)と準備にとりかかる。朝早い時間の光は爽やかなことこの上ない。
出だしから美しい海。最高の晴天がやってきた。
さあ南へ! 一周りの道中、どんなドラマがあるだろう。
シーカヤックはそれぞれが自分の舟の船長。ナビゲーション、危険予測はもちろん、胸いっぱいの自然大満喫。自分の力で漕いでいくからこその喜びにあふれている。
昼過ぎには小湊近くにさしかかり、人しれない静かな海岸に上陸。隠れ家のようだ。焚火でホットサンドを作って頂く。何でも美味しく感じてしまう。自然のマジックだ。
小湊をさらに南下。険しい絶壁を漕いでいく。明るいうちに和瀬近くの大きな海岸へと上陸。12月は日が落ちるのも早いので早めの上陸がいい。
もちろん冷やしたビールで乾杯! いきなりまったりと動けなくなってる野川さんとタイガさん。
いつもの仕事のようについ素早く料理の支度。明るいって最高!
うまいよね、ただただ。
そして男たちの酒盛りは続き、気がつけば星空と焚火の明かりだけ。穏やかな海と温かな1日のうち、最初の夜が過ぎていった。
それは2013年12月。シーカヤックの先輩でもあり友人でもある雑誌「kayak」の編集長よりのメールが届いたことで始まった。「奄美大島一周ってできる?」。編集長の野川さんはレインドックというシーカヤックのレッスン・ツアーを千葉で主催している。かつて一人シーカヤックで日本一周をしてきた人物。奄美一周くらいそれからしたらたやすい距離だったのだろう。
東京は西葛西(葛西臨海公園の側)にエコマリンというシーカヤックのプロショップがかつてあった。大学時代に私はそこでカヤックを学び、そのショップに旅を終えたばかりの野川さんがスタッフとして働いていたのだ。長期間の海旅をする猛者が集まるショップだった。都会の閉塞感、権威的な祖父や父に人生を決められたくなかった反発、そしてどこかまだみぬ世界への憧れが高ぶっていた当時の自分。ショップのスタッフたちの国内外の旅の話に夢中になったものだ。その影響を受けて私も南西諸島を横断する旅をすることになった。そしてなんと野川さんは学生時代の私を奄美大島に連れてきてくれた人なのである。当時は名前も場所も知らない奄美大島。奄美シーカヤックマラソンに出ようというお誘いだった。初めて訪れた奄美大島で、都会で生まれ育った私の人生は大きく変わることになった。そして今度は成長した自分が奄美にて彼を迎え、旅にお連れする。なにか大きな一つの輪が「完成」するかのような出来事だった。
12月3日。晴天微風の中、最高のスタートを迎えた我々は、空港近くの節田海岸を後に一路南へ。心地よい追い風に乗って美しい海を駆けていった。
前夜からキャンプしていた野川さんと、同行する「海辺のさんぽ社」の柳澤さん(通称タイガさん)と準備にとりかかる。朝早い時間の光は爽やかなことこの上ない。
出だしから美しい海。最高の晴天がやってきた。
さあ南へ! 一周りの道中、どんなドラマがあるだろう。
シーカヤックはそれぞれが自分の舟の船長。ナビゲーション、危険予測はもちろん、胸いっぱいの自然大満喫。自分の力で漕いでいくからこその喜びにあふれている。
昼過ぎには小湊近くにさしかかり、人しれない静かな海岸に上陸。隠れ家のようだ。焚火でホットサンドを作って頂く。何でも美味しく感じてしまう。自然のマジックだ。
小湊をさらに南下。険しい絶壁を漕いでいく。明るいうちに和瀬近くの大きな海岸へと上陸。12月は日が落ちるのも早いので早めの上陸がいい。
もちろん冷やしたビールで乾杯! いきなりまったりと動けなくなってる野川さんとタイガさん。
いつもの仕事のようについ素早く料理の支度。明るいって最高!
うまいよね、ただただ。
そして男たちの酒盛りは続き、気がつけば星空と焚火の明かりだけ。穏やかな海と温かな1日のうち、最初の夜が過ぎていった。